- Yoshiba Ryutaro
- 2015/12/15 09:00
- Technology
- 40801
- 22585
- Show Slide Vertically
- Show Embedded Code
Tidy First? ―個人で実践する経験主義的ソフトウェア設計
- 著者/訳者:Kent Beck、 吉羽 龍太郎、 永瀬 美穂、 細澤 あゆみ
- 出版社:オライリー・ジャパン
- 発売日:2024-12-25
- 単行本(ソフトカバー):164ページ
- ISBN-13:9784814400911
- ASIN:4814400918
脳に収まるコードの書き方 ―複雑さを避け持続可能にするための経験則とテクニック
- 著者/訳者:Mark Seemann、 吉羽 龍太郎、 原田 騎郎、 Robert C. Martin
- 出版社:オライリー・ジャパン
- 発売日:2024-06-18
- 単行本(ソフトカバー):312ページ
- ISBN-13:9784814400799
- ASIN:4814400799
Transcript
1.
トヨタ生産方式の基本と考え方 2015/12/15RyutaroYOSHIBA h6ps://www.flickr.com/photos/toyotauk/8876308909/
2.
トヨタ生産方式とは?
3.
• バイブル。リーンソフト ウェア開発の考え方の元 にもなっている。 スクラムへも多大な影響 • 232ページなのですぐ読 める。テクニックの話を する前に何度も読むこと • 1978年5月発売だがな んら色褪せてない
5.
トヨタ生産方式の生まれた背景 • 多種少量生産でどうしたら原価が安くなるかを一貫して考 え続けることで生まれた方式 • ロットを大きくして量産効果を狙うことができない環境へ の対応
6.
トヨタ生産方式の基本思想 • 徹底したムダの排除 • それを支える2つの柱 (What) • ジャスト・イン・タイム • 自働化 (自動化ではない) • (かんばんやあんどんはHowの話なので混同しない) • 組織の反射神経を向上させる
7.
ジャスト・イン・タイム • 1台の車を流れ作業で作る際、必要な部品が必要になった ときに、必要な分だけ生産ラインに届くこと • これが実現できれば、物理的にも財務的にも問題となる 「在庫」をゼロにできる • 後工程が前工程に、必要なものを必要なときに必要な分 だけ引き取りに行く • 流れを作る / でかんしょ生産を避ける (=> 平準化、小ロッ トでの段取り替え、持続性) / 治療より予防
8.
自働化 • にんべんのついた自働化 (not 自動化) • 機械に良し悪しの判断をする装置を組み込む。すなわち 自動停止装置付きの機械。機械が異常で止まったときだ けそこにいけばよいので1人で複数を担当できる • 異常の時に人が機械の代わりをしていては異常はなくなら ない (この考えをさらに人的作業にも適用)
9.
無停止杼換式豊田自動織機(G型)
10.
はじめにニーズありき • 改善はニーズに基いておこなわれる • ニーズがなければ単なる「思いつき」で終わったり、投資 しただけの効果が得られない • 5 Why? • 作業改善と設備改善を混同しない
11.
ムダの排除の方向性 • 原価低減に結びつく必要。必要なものだけを必要な数だ け(=必要数)少人数で作るという方向に進む • 個々の作業者、ライン、工場全体のそれぞれで成果があが る必要(単なる部分最適にとどまらない) • 「現状の能力 = 仕事+ムダ」ムダを0に近づける • 余力を捻出する
12.
ムダの種類 • つくりすぎのムダ • 手待ちのムダ • 運搬のムダ • 加工そのもののムダ • 在庫のムダ • 動作のムダ • 不良をつくるムダ
13.
目で見る管理 • トヨタ生産方式の運営手段 (How) • かんばん、あんどん… • 標準作業表:サイクルタイム(1個をどのくらいの時間で 作るか) / 作業順序 / 標準手待ち • = ムダな動作からの脱却 • ただし標準は惰性になる可能性もある。上から与えら れるのでなく自分たちで作る(進歩のための標準)
14.
チーム • 作業はチームを組んでおこなわれるので、チームで何個の 完成品を作ったかが重要 • 人数が多いからといって成果が増えるとは限らない。ムダ な仕事がでっちあげられる可能性も…。少人化を進める • お互いの仕事の間に境界線を引かず、リレーのようにバト ンタッチの区間を設ける • チームワーク。助けあい運動
15.
品質 • 100%良品(部品・作業)でなければならない • ある工程が不良を出したらすぐに自動で知らせる仕組み。 そしてすぐ前工程に返す。再発防止を行う • 不良が起こるのは標準化・合理化が不十分で、作業方法 や作業時間にムダ・ムラ・ムリが発生するから • 品質保証のための検査と工程が不安定で仕方なくやる検 査は違う
16.
5S h6ps://www.flickr.com/photos/maynard/580153610/
17.
5Sとは? • ムダをなくす考え方/改善の1つで仕事の一部 • 整理 / 整頓 / 清掃 / 清潔 / しつけ • 片付けができていないほどムダが多く成果がでない • 保管スペース(=在庫)のムダ、探す時間のムダ、間違える ムダ、取りに行くムダ…
18.
整理/整頓/清掃/清潔/しつけ • 整理:必要なものとそうじゃないものを分け不要なものは捨 てる (いつか使う?は使わない…) • 整頓:必要なものをジャスト・イン・タイムで取り出せるよ うにする。人の動きや利用頻度で場所を決める。定位置を定 める • 清掃:きれいに掃除する=予防 (その時間を業務に組み込む) • 清潔:整理・整頓・清掃を維持する • しつけ:これらのルールを守らせる
19.
自工程完結
20.
自工程完結とは? • 良い仕事をする方法を徹底的に考え、心がけに頼るのでは なく科学的に実現するという考え方 • 頑張らなくてもミスややり直しをしなくて済むようにする • 「前工程は神様、後工程はお客様」「品質は工程で造りこ む」というトヨタの考え方をさらに補強するもの • 主な取り組みの例として車両の雨漏りゼロへの挑戦から始 まり、2007年以降は工場以外にも適用
21.
既存の活動の中での位置づけ • 根底にはトヨタ生産方式 • その中でエンドレスなカイゼン活動 • QCサークルによるカイゼン活動の促進 • そもそも自工程は何なのかを定義しなおし、自工程完結 という切り口でカイゼンする
22.
カイゼンの進め方 h6ps://www.flickr.com/photos/satetsu_sabink/6945735775/
23.
基本思想 • 流れに注目する • 知恵(ソフト)を活用する。ハード(ツール)や手法に頼り過 ぎない • 今が最高だと思わない(変わり続ける) • 他でうまくいっていることを真似する • 目標をたてる。To-Beを描き、結果を数字で把握し見え るようにする • チームで取り組む。現場が主体になって考える
Comment
No comments...
Related Slides
2024/7/18開催のClassmethod Odysseyでの登壇資料です
2024/07/18 | 45 pages | 7105 views
2024/6/28に開発生産性カンファレンスで登壇した際の資料です
2024/06/28 | 46 pages | 11501 views
2024/6/3に行われた「吉羽 龍太郎さんとソニーが語るプロダクトマネジメント - TechLovers #2」での講演スライドです
2024/06/04 | 31 pages | 8774 views
2023年10月17日に行われたプロダクトマネージャーのしごと - Forkwell Library #33 での登壇資料です
2023/10/18 | 32 pages | 16428 views
エンジニア文化祭 2023での登壇資料です
2023/03/03 | 57 pages | 12596 views
2022年12月9日に行われたDevelopers Career Boostの基調講演スライドです #devキャリ
2022/12/09 | 45 pages | 22478 views
エンジニアリングマネージャーのしごと - Forkwell Library #5 の講演資料です
2022/09/07 | 36 pages | 18406 views
2022年6月2日に行われた「#Obsidian 使っているんでちょっと話します」のイベントの登壇スライドです
2022/06/02 | 14 pages | 14855 views
技術顧問先の社内イベントで登壇した際の資料です。ネタ多め
2022/01/27 | 39 pages | 30388 views
2021/6/26に開催されたScrum Festのアジャイル札幌LTの資料です
2021/06/26 | 18 pages | 9721 views
2020/12/22に行われたProductZine(翔泳社)のウェビナーの資料です。
2020/10に発売された『プロダクトマネジメント ―ビルドトラ...
2021/03/31 | 51 pages | 18121 views
コーチングの一環で20分ほどセッションをしたときの資料です
2020/10/15 | 39 pages | 21177 views
Embedded Code